一昔前と比べ、女性が結婚してからも仕事を続けることは当たり前の世の中になってきました。子どもができて産休や育休を取得してからも働き続ける女性も多くなってきました。夫婦二人で働いている家庭は、仕事を終えてから買い物に行き、それから料理をするとなると、本当に忙しい毎日ですよね。お子さまがまだ小さい家庭なら、保育園の送迎の時間等も必要です。
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『2時間24分』って、何の時間?
何かの所要時間であるこの「2時間24分」という数字。実は“日本女性の1日の平均家事時間 ”です。一日のうち、こんなにもたくさんの時間を家事に費やしていると思うと驚きですよね。そして、女性の家事時間を増やしてしまっている原因として今注目されているのが【名前のない家事】です。皆様はその存在をご存知ですか?
読んで字のごとく、“名前もついていないような、細々とした家事”のことです。掃除、洗濯、料理……といった、名前を聞いただけで内容を想像でき、そして一度は経験したことのある人も多いのが『名前のある家事』です。
掃除・洗濯・料理…の中にも、【名前のない家事】が存在しています!
ひとくちに“掃除”、といってもその家事はたくさんの小さな家事たちの集合体です。たとえば“掃除”なら、掃除機のフィルター掃除、紙パックや床拭き用シートの交換とそのストック補充、など。“洗濯”なら、衣類をネットに分けて入れる、洗濯した衣類を畳んで家族ごとに分類する、さらに家族それぞれの収納場所へ片付ける、洗剤や柔軟剤を買いに行く……など。“料理”なら、必要な材料や調味料の買い出しに行く、栄養のバランスをみながら献立を考える、賞味期限を管理する……など。ラインナップしてみると、どんどんと思いつくものです。
【名前のある家事】の裏側には、【名前のない家事】がたくさん隠れています。そして【名前のない家事】のやっかいなところは、その存在や大変さを家族になかなか気づいてもらえていないことが多いということです。そして、その大部分を引き受けているのは、たくさんの家庭で奥さまである場合が多いそうです。
「アレが無いよ~!」から、すぐに出てくる家庭は【名前のない家事】をしっかりとしている証拠!
トイレットペーパーやティッシュ、マヨネーズやドレッシングなど、「なくなったよ~」に対してすぐに新しいストックが出てくるご家庭は、誰かがストックを切らさないようにいつもチェックをし、買い出しに行っているからです。“ストックをチェックする”ということも、大切な【名前のない家事】です。奥さまが先に気付いて、対応していることが多い【名前のない家事】はなかなか他の家族にはその大変さが伝わらず、「なんで私ばっかり……」と大きな負担とストレスをかけてしまうこともしばしば。家族が気付けていないので、悪気なく一人に負担を背負わせてしまっているのです。
置きっぱなし、脱ぎっぱなし…を片付けるのも【名前のない家事】
学校や会社から帰ってきた後、通学カバンやビジネスバッグ、帽子やコート・マフラーはどこに置いていますか?後で片付けよう、という気はあるものの、ついついリビングやダイニングにそのまま置いてしまいがち。2階にある自室まで持っていくのが面倒くさかったり、そもそもカバンの定位置が決まっていないことが原因です。でも、いつも気が付くときちんとハンガーにかけられていたり、使いやすい位置に戻してもらっていたり……まさに【名前のない家事】ですよね。
【名前のない家事】をなくすことは出来るの??
そもそも【名前のない家事】をなくすことは出来るのでしょうか?ゴミ箱に新しい袋をセットする、ストックを補充する、献立を考える等、生活をしていく上で完全になくすことが難しいものもたくさんあります。しかし、ちょっとした工夫や家族との家事分担で、その家事時間をぐんと減らすことは出来るはずです。
たとえば……
・「出しっぱなしの片付け」には、家族それぞれの収納スペースを作ってあげること。
・「脱ぎっぱなしの片付け」には、外出時に身に着けるものをリビングに持ち込ませない動線をつくってあげること
・「献立に悩む時間」には、作り置きレシピを参考にして、時間のある日にまとめて作ってしまうこと。
・「ストックの補充」には、家族みんなが気付ける場所・方法に変え、チェックするお約束事を決めること。
……など、住まいの中で工夫できることがたくさんあります。気付かれなくてイライラするのではなく、間取りやインテリアを工夫したり、みんなで気付くルールを決めたりして、楽しく協力しあえる家庭づくりを意識すると良いですよね。
【名前のない家事】をしていた時間を、家族との時間に変えていこう!
上記のような収納の工夫や家族みんなで協力しあうことで、今まで【名前のない家事】に費やしていた時間をどんどん減らしていきましょう。そうして新しく生まれた時間で、是非かわいいお子さんや大切なパートナーの話に耳を傾けてみてください。明るい家庭の秘訣は、お母さんがいつも明るくニコニコしていることだと言われています。日々仕事で疲れていても、家事に追われている時間を減らして、以前よりも少しゆとりの出来た心で交わす家族とのコミュニケーションは、いつも以上に幸せを感じられる時間になるはずです!