モデルハウスとは、ハウスメーカーなどが「こんな家が建てられますよ」という宣伝目的で建設している広告代わりの建物です。中にはプロが厳選した家具が備えられていることもあり、実際の暮らしをイメージしやすいため、住宅購入の際には貴重な参考例となっています。そんなモデルハウスは、展示後にそのままの状態で販売することを前提としていることも珍しくはありません。ここでは、モデルハウスと新築物件の主な違いをはじめ、モデルハウス購入の前に必ず知っておきたいメリットや注意点について詳しく紹介していきます。
モデルハウス購入と新築物件の購入を比較!主な違いはココにある!
もっとも大きな違いは、当たり前ですが「すでに建っているかどうか」というところにあります。新築物件を注文する場合は、間取りはもちろん壁紙や細かなレイアウトまでを決めなければなりません。一方モデルハウスは、専門家が設計した間取りが採用されていますし、家具を含めたインテリアもプロが厳選していますので、細かな部分まで自分で考える必要がないのです。これをメリットと捉えるかどうかは人によってさまざまでしょう。しかし、すでに出来上がっている物件を見て触って、購入するかを検討できるかの違いはとても大きなポイントだといえます。一方で、ゼロから建てた新築物件と展示期間のあるモデルハウスを比較した場合、新築感にそれなりの差があることは理解しておかなければなりません。
モデルハウスの購入で得られる3つのメリットとは?
新築物件を注文して購入する場合は、写真などを参考にして話を進めていくことが多いため、実際に出来上がってみるとイメージと全然違っていたという問題が発生することもあるようです。しかしモデルハウスであれば、実物を気の済むまで確認してから購入するか否かを検討できるため、理想と実物との間にギャップが発生することはほぼないようです。使用例として家具や照明も取り付けられていますし、日当たりなども事前に確認できるのはモデルハウス購入ならではの強みといえるでしょう。また、本来モデルハウスは展示を目的として建設しているということもあり、実際に売りに出されるときは値引きして販売される傾向にあります。モデルハウスを建てた会社も建設に多額の費用を投じているわけですから、売れるのであれば多少値引きしてでも売りたいはずです。そのため、建物価格で見ると新築物件を注文するよりはるかに格安で購入できる可能性もあるのです。そして、立地条件に関するメリットも存在します。モデルハウスは多くの人に見学してもらうことを想定して、立地の良い場所を選んで建設しているケースも少なくありません。交通アクセスや周辺の環境は、物件の資産価値にも多大な影響を及ぼします。転勤などのやむを得ない事情で売却や賃貸になった場合にも、資産価値が高いに越したことはありませんので、こちらもモデルハウスの購入で得られるメリットだといえるでしょう。
購入者の本音!モデルハウス購入の際に気をつけたい2つの注意点とは?
注意点としてまず挙げられるのは、モデルハウスは展示中に知らない人が何人も訪れていることです。気にならない人もいるかもしれませんが、実際にモデルハウスを購入した中には、見ず知らずの人に間取りまで知られていることに不安を感じている人も少なくはありません。そして次に、本来は展示目的で建設しているため、住むには豪華すぎるという点もあります。モデルハウスは、工務店やハウスメーカーが住宅購入を検討している人の購買意欲をかき立てるために、膨大な費用と持てる技術を駆使して建設を行っています。さらに、使用例として備えられていた高級家具がセットで販売されていることも珍しくはありません。そういったこともあってか、参考例として見る分には良くても、実際に購入して住んでみると生活感が出ずに落ち着かないといった意見も少なからずあるようです。このように、一見メリットばかりに見えるモデルハウスですが、実際に購入する前にこういった点に配慮されているかどうかを確認しましょう。夢のマイホームをより素晴らしいものにするためにも、長年住むことを想定して購入するか否かをじっくりと検討していきたいところですね。