
足元から部屋全体をムラなく温めてくれる床暖房は、冬の暮らしを格段に快適にしてくれる設備です。しかし、導入を検討する際にどうしても気がかりなのが、毎月のガス代ではないでしょうか。
「ガス代がやばい」「請求額を見て驚いた」といった声を聞くと、後悔しないか不安になる方も多いはずです。実際、床暖房のランニングコストは、ガスの種類(都市ガスかプロパンか)や家の断熱性能によって大きく変わります。
この記事では、ガス温水式床暖房にかかる費用の目安を1時間・1ヶ月単位で具体的に解説します。また、つけっぱなし運転の是非や、ガス代を賢く抑えるための節約ポイントについても詳しくご紹介します。
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床暖房のガス代は本当に高い?1時間・1ヶ月の目安
ガス温水式床暖房は、電気ヒーター式に比べるとランニングコストが安いと言われていますが、それでも具体的な金額イメージをつかんでおくことは重要です。
【1時間あたり】立ち上がり時と安定時のコスト差
床暖房のガス代は、常に一定ではありません。部屋が冷え切っている状態から適温になるまでの「立ち上がり時」と、温まった後の「安定時」では、ガスの消費量が大きく異なります。
一般的な8畳〜10畳の部屋で使用した場合の目安は以下の通りです。
- 立ち上がり時(最初の1時間):約40円〜60円
- 安定時(2時間目以降):約10円〜20円
このように、運転開始直後は多くのエネルギーを消費しますが、一度温まってしまえば少ないガス量で温度を維持できます。
(参考:東京ガス「ガス温水床暖房の活用方法」より、立ち上がり時と定常時のコスト差を参照)
【1ヶ月あたり】都市ガスとプロパンガスの相場比較
1日8時間使用し、1ヶ月(30日間)運転した場合のガス代の目安です。使用するガスの種類によって単価が異なるため、コストに大きな差が出ます。
| ガスの種類 | 1ヶ月のガス代目安 | 特徴 |
| 都市ガス | 約3,000円〜5,000円 | 比較的安価で安定している |
| プロパンガス(LPガス) | 約5,000円〜9,000円 | 都市ガスの約1.5倍〜2倍になることも |
※8畳〜10畳での使用を想定。建物の断熱性や外気温、契約プランにより変動します。
「ガス代がやばい!」と後悔してしまう原因とは?
SNSなどで高額なガス代に悩む方の声を見かけることがありますが、その主な原因はプロパンガスを使用しているケースや、断熱性が低い住宅で使用しているケースがほとんどです。
特にプロパンガスは自由料金制のため、業者によって単価設定が異なります。床暖房を導入する際は、事前に料金プランを確認するか、オール電化(ヒートポンプ式床暖房)との比較検討をおすすめします。
ガス式・電気式・エアコンのコスト比較
「ガス式床暖房は、他の暖房器具と比べて高いの?」という疑問にお答えするため、一般的な電気式床暖房やエアコンとのコスト比較をまとめました。
【一覧表】1ヶ月のランニングコスト比較
ガス温水式床暖房、電気ヒーター式床暖房、エアコンの1ヶ月あたりの光熱費目安を比較します。
| 暖房器具 | 1ヶ月の目安(円) | 特徴 |
| ガス温水式床暖房(都市ガス) | 約3,000円〜5,000円 | 立ち上がりが早くパワフル。都市ガスならコストも抑えめ。 |
| 電気ヒーター式床暖房 | 約5,000円〜9,000円 | 初期費用は安いが、ランニングコストは高め。 |
| エアコン(暖房) | 約1,500円〜3,000円 | 圧倒的にコストが安い。ただし足元が冷えやすい。 |
※8畳〜10畳で1日8時間使用した場合の目安。最新の電気・ガス料金単価の傾向を考慮した概算です。
コスト重視ならエアコン、快適さと速暖性ならガス温水式
単純な「安さ」だけで見れば、ヒートポンプ技術を使ったエアコンが最も優秀です。しかし、ガス温水式床暖房には「立ち上がりの早さ」と「足元からの強力な輻射熱」という、エアコンにはない強みがあります。
「リビングにいる時間は床暖房で快適に過ごし、寝室や短時間の使用はエアコンにする」といった使い分けが、満足度とコストのバランスをとる秘訣です。
「つけっぱなし」はお得?ガス式床暖房の賢い使い方
エアコンと同様に、床暖房も使い方ひとつでガス代を節約できます。よくある疑問である「こまめなオンオフ」と「つけっぱなし」、どちらがお得なのかを解説します。
ガス代が高くなる一番の原因は「立ち上がり」
先ほど触れたように、床暖房は冷たい水を温水に変え、床全体を温める起動時に最もパワーを使います。頻繁にスイッチを切ってしまうと、その都度ゼロから温め直すことになり、結果として立ち上がりの高負荷運転を繰り返すことになります。これがガス代を押し上げる大きな要因です。
短時間の外出なら「つけっぱなし」が正解
買い物や子どもの送迎など、1〜2時間程度の外出であれば、スイッチを切らずに設定温度を低めにして運転を続ける(セーブ運転)方が、ガス代の節約につながります。部屋の温度が下がりきるのを防ぐことで、帰宅後に再度温め直すエネルギーを節約できるからです。
タイマー活用で「起床1時間前ON」「就寝30分前OFF」
床暖房はスイッチを入れてから暖まるまでに30分〜1時間ほどかかります。また、スイッチを切ってもすぐには冷えず、しばらく余熱が残ります。この特性を活かしてタイマーを設定しましょう。
- 起床の1時間前にON:起きる頃には部屋がポカポカに
- 就寝の30分前にOFF:寝るまでの間は余熱で十分暖かく過ごせます
床暖房のガス代を節約する4つのポイント
日々のちょっとした工夫や、契約プランの見直しで、快適さを損なわずにコストを抑えることができます。
設定温度を控えめにする(体感温度は十分暖かい)
床暖房は輻射熱の効果で体を芯から温めるため、室温が20℃前後でも十分に暖かさを感じられます。エアコン暖房のように設定温度を高くする必要はありません。設定温度を1℃下げるだけでも、ガスの消費量を約10%削減できます。
(参考:環境省「家庭でできる節電アクション」より、暖房設定温度と消費電力の関係)
カーペットやラグを敷かない
床暖房の上に厚手のカーペットやラグを敷いてしまうと、せっかくの熱が遮断され、部屋全体に広がるのを妨げてしまいます。暖房効率が悪くなるだけでなく、床材に熱がこもって変形や故障の原因になることもあります。床暖房を使用するエリアには、なるべく物を置かないのが鉄則です。
エアコンと併用して急速運転を避ける
朝一番などの寒い時間帯は、速暖性に優れたエアコンを併用するのがおすすめです。エアコンで室温を一気に上げておき、床暖房が温まってきたらエアコンを停止して床暖房のみに切り替えます。こうすることで、床暖房の立ち上がり負担を減らし、効率よく部屋を温めることができます。
お得なプランや高効率給湯器(エコジョーズ)を検討する
多くのガス会社では、床暖房利用者向けのお得な料金プラン(床暖房割引など)を用意しています。契約プランを見直すだけで、冬場のガス代が安くなる可能性があります。
また、これから導入する場合は、高効率給湯器エコジョーズの採用を検討しましょう。排気熱を再利用してお湯を作るため、従来の給湯器に比べてガス使用量を約10〜15%削減できるとされています。
参考:エコジョーズのしくみ
光熱費を抑えるなら「家の性能」も重要
どれだけ効率の良い暖房器具を使っても、建物自体の性能が低ければ、熱はどんどん逃げていってしまいます。根本的に光熱費を抑えるための鍵は、家の性能にあります。
熱を逃さない「断熱性」がカギ
魔法瓶にお湯を入れておくと冷めにくいように、家も高気密・高断熱であれば、一度温めた空気を長時間キープできます。断熱性能が高い家なら、床暖房を弱運転にしても十分暖かく、結果としてガス代や電気代を大幅に抑えることが可能です。
ユニバーサルホームなら「地熱」活用でさらに効率アップ
ユニバーサルホームの注文住宅は、独自の「すご基礎×心地ゆか」を採用しています。これは、地面と床下の間に砂利を敷き詰め、コンクリートで密閉した基礎構造です。一年を通して安定している地中の温度(地熱)を利用するため、真冬の冷気の影響を受けにくく、少ないエネルギーで効率よく温まります。
さらに、基礎のコンクリート自体が蓄熱体となるため、一度温まると冷めにくいのが特徴です。一般的なガス床暖房や電気床暖房のランニングコストが気になる方にとって、自然エネルギーを賢く利用する「すご基礎×心地ゆか」は、快適さと省エネを両立する理想的な選択肢と言えるでしょう。
まとめ
床暖房のガス代は、使い方や家の性能によって大きくコントロールできます。
- 1時間あたりのコストは立ち上がり時で約40〜60円、安定時で約10〜20円
- 都市ガスの方がプロパンガスよりランニングコストは安い傾向にある
- タイマー機能やエアコンとの併用、プラン見直しで節約が可能
ガス代への不安を解消し、足元から温まる幸せな冬を過ごすために、ぜひご自宅に合った運用方法や、省エネ性能の高い住まいづくりを検討してみてください。












