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水害の知られざる実態

01 世界各国と日本の降水量(日本は世界3位の多雨地帯)

世界でも多雨地帯であるモンスーンアジアの東端に位置し、周囲を海に囲まれた日本では、台風・低気圧・梅雨前線・秋雨前線の活動時や夏季の大気の不安定時に大雨が発生しやすく、水害が生じやすい状況です。

日本は、年平均1718mmの降水量があり、これは世界平均880mの約2倍に相当します。しかも、日本の降水量は季節ごとの変動が激しく、台風の襲来が多く梅雨前線の停滞時期も長い南西日本では、年間降水量が2000~3000mmに達することもあります。

注)日本の降水量は1971年から2000年にかけての平均値。世界および各国の降水量は1977年開催の国連水会議における資料に基づく。国土交通省土地・水資源局水資源部「平成16年版日本の水資源」(2004年8月)から作成

世界各国と日本の降雨量

02 ゲリラ豪雨(短時間豪雨)の増加

近年の集中豪雨の多発や、都市化の進展による雨水流出量の増大、人口・資産の集中や地下空間利用の拡大等による都市構造の高度化などにより、都市部における水害被害リスクが増大しています。

1時間の降水量が50mm以上の年間発生回数を1976年から2018年までを3つに区切って平均値で見ると、1976~1989年は229回、1990~2003年は259回、2004年~2018年は314回と短時間豪雨の発生回数が増加しています。

特に、2004年には過去最高の463回を記録しています。

【アメダス】1時間降水量50mm以上の年間発生回数(1300地点あたり)

03 80mm以上の「猛烈な雨」も増加傾向

気象庁では1時間の降水量が50mm以上80mm未満の雨を「非常に激しい雨」、80mm以上の雨を「猛烈な雨」と表現しています。「猛烈な雨」とは「息苦しくなるような圧迫感がある。恐怖を感ずる」イメージで、雨による大規模な災害の発生するおそれが強く、厳重な警戒が必要となります。

1時間の降水量が80mm以上の年間発生回数を1976年から2018年までを3つに区切って平均値で見ると、2004年~2018年は23回と増加傾向が明瞭に現れています。

【アメダス】1時間降水量80mm以上の年間発生回数(1300地点あたり)

04 増え続ける水害は、もはや他人事ではない

平成29年中の主な風水害は台風5号、18号、21号、22号の上陸、6月30日および7月22日からの梅雨前線による大雨の6件で、浸水被害や土砂災害による大きな被害がもたらされました。
本年の風水害による建物被害は合計で、全壊360棟、半壊2,291棟、一部破損4,662棟、床上浸水5,624棟、床下浸水17,925棟でした。
近年の台風や豪雨の激化により、その被害は大きくなっています。

平成29年中の風水害被害状況「総務省消防庁資料(平成29年災害年報)」より作成

05 平成29年度浸水被災件数

平成29年の浸水被災家屋棟数は、床下浸水が全国で約19,000棟、床上浸水が約8,000棟でした。

浸水した水は汚れていることが多く、臭気を放つようになるので、浸水場所をきれいな水で洗い流す必要があります。また、水が滞留すると臭気が強くなるので、乾燥を心懸けるなど、様々な対処が必要となります。

こうした被害も含めて、平成29年の水害被害は、家屋被害約30,000棟(内、床下浸水約19,000棟)、被災世帯数約25,000世帯(内、約16,000世帯)、一般資産の被害額約1,660億円にものぼっています。

平成29年水害統計より作成(国土交通省)