住宅ローンは固定?変動?それぞれの長所と短所をまとめました!
住宅を建てる際に特にネックとなるものの1つが金利の選択。
住宅ローンには大きく分けて変動金利と固定金利2つの種類があり、固定金利の中でさらに細かく年数が分かれているのが特徴です。
正直言ってどれにどのようなメリットデメリットがあるのか分からない…という悩みを抱えていらっしゃる方が大勢いるかと思います。
今回の記事では、種類別にそれぞれの特徴を紹介します。住宅ローン選びの参考にお使い下さいませ。
変動金利
固定期間が全く存在しないのがこの変動金利。
メリットは金利を最も小さく抑えられること。
デメリットはいつ金利が上昇してもおかしくないこと。
「家のグレードを落としたくないが、月々の返済を安く抑えたい…」という場合はこの変動金利が特にオススメ。
変動金利は金利の優遇幅が35年間一律で変わらず、優遇幅も35年間固定金利より大きいという特徴を持っています。
(※優遇幅:金利決定の際に基準金利から自動的にマイナスされる数値のこと)
つまり期間固定終了後については、固定年数に関わらず変動金利を選んでいた方が確実に得なのです。
結果的に3年5年10年固定を選ぶより、変動金利の方が最終的な利息の支払いは少ない可能性が高いことは覚えておきましょう。
3年固定金利
金利が3年間だけ固定されるという短期固定金利。
メリットは最初の3年間は変動金利よりも金利が安い。
デメリットは残りの32年間の負担が大きくなりがち。
最初の3年間だけは本当に安い数値を打ち出していることが多いですが、上記した優遇幅が変動金利よりも小さいのが特徴。
残りの32年間は、最初から変動金利を選んだよりも常に高い金利での支払いを続けなければならないため、一般家庭でこの3年固定を選ぶメリットはほとんどありません。
諸事情でどうしても3年だけ住宅ローンを組まねばならず、残りを退職金などで一括返済する場合などの状況では活躍することもありそうです。
5年固定金利
こちらも短期固定金利。
メリットデメリットは3年固定とほぼ同じ。
しかし変動金利よりも5年間は高い数値であることが多く、優遇幅も小さいということで、メリットはより小さいです。
こちらも5年間だけ住宅ローンを組むなどでない限りは、選択肢から外してしまって問題ありません。
10年固定金利
期間固定金利では最も選択肢に上がりやすい10年固定。
メリットは10年間は生活の目算が立てやすいこと。
デメリットは11年目以降の優遇幅が小さいこと。
仕組みは他の期間固定と変わりませんが、子育て世代の住宅購入の場合、最初の10年ほどは、学校や習い事関連で生活が不安定な状態が続きがち。その10年間、住宅ローン関連に頭を使う必要がないというのが大きな魅力です。
難点はやはり11年目以降の優遇幅が小さいこと。
35年通年で大きな優遇幅を維持できる変動金利の方が、総支払は安く抑えられる可能性が高いと言えます。
若干金利が高めでも10年間固定の安心感に魅力を感じる方には、有力な選択肢となるでしょう。
35年固定金利
主にフラット35などが挙げられる全期間固定金利。
メリットは35年間全く金利が変動しないこと。
デメリットは金利が高めかつ条件が特殊なこと。
やはり住宅ローンを完全に払い終わるまで、月々の支払いが全く変わらないというのは大きな魅力です。金利のチェックなどを行う必要がなく、一度組んでしまえばローン関係に頭を一切使う必要が無くなります。
そして金利が借入時に決定するということは、今の最低金利状態で35年間を維持することができるということ。全期間返済の場合、変動金利よりも総支払が安くなる可能性があります。
難点はその安心感がある代わりに、金利の設定が(現時点で比較すると)他に比べてかなり大きいこと。変動金利と比べて、同じ金額の借入で月々1万円以上の差が出ることもあります。
またフラット35は、最低金利で借り入れるには総額1割の自己資金が必要になるなど、必要条件が厳しいです。
こういった問題をクリアできるなら、やはりこの最低金利を最後まで維持できる恩恵は計り知れないと言えるでしょう。今はそれほどまでに安く住宅ローンを組める時代なのです。
まとめ
住宅ローンの特徴についてまとめて参りました。
この記事でお伝えしたいのは、
①初期費用も総額も安めに抑えたいなら「変動金利」
②子育て期間の安心を得たいなら「10年固定」
③最初は大変だが全期間通して確実に安く抑えたいなら「35年固定」
ということです。
変動金利と固定金利のどちらが安く抑えられるかについては、繰り上げ返済をどう活用して行くかも関わってくるため、一概にはどれが安いと断言できないところがあります。
収入や貯金額、家族の人数などを踏まえ、ご家庭で想定できるライフワークを基準に考えてみてください。
新築マメ知識