建築実例 no.40

ユニバーサルホーム建築実例 no.40 ユニバーサルホーム建築実例 no.40

case 40 結婚41年目の新たなマイホーム
リフォームではなく建て替えを選択した理由

幼馴染同士でご結婚されたS様ご夫婦は、
お互いが66才の時に建て替えを決意。

「当初は新築を建てるつもりはなかった」
と振り返るご主人さまが大きな決断をしたのは、
これから歩む二人のセカンドライフを
より良いものにしたかったからといいます。

冬の厳しい底冷えに悩まされていた生活は、
地中熱を利用した「すご基礎」による一階全面床暖房で一変。
ご主人さまが「健康寿命が伸びる」と実感した
安住の家が完成しました。

House Detail

建物概要
ご住所:大分県
完成年月:2024年10月
延床面積:93.31㎡(28.22坪)
ご家族構成
ご夫婦
使用無垢フロア
ピノアース
detail
平面図

家に合わせて我慢するより快適な生活を

S様ご夫婦

元々S様ご夫婦が住んでいたのは1989年に建てられた中古住宅。ご主人さまは「気密性が低いから寒い。とにかく寒かった」と振り返り、奥さまは「日の当たる場所にいるようにして、なるべく暖房を使わないように我慢していました」と話します。

「それに加えて、妻が脳出血で体の右側が半身不随になってしまったんです。地面に座るのが難しいのでこたつが使えない。エアコンをガンガン入れても上ばかり暖かくなって足元が寒い。ホットカーペットは躓いて転倒してしまう。これはどうにかしなくてはと思いました」

S様ご夫婦

まず検討したのがリフォーム。しかし、思ったよりも費用がかかることが分かったといいます。

「築30年以上経っていますから、リフォームするとなると屋根、外壁、水廻り、廊下の段差など全てやらなくてはいけません。すると、軽く1000万円は超えてしまう。それに過去に手すりなどの簡単なリフォームをしたときの経験から、法律や規定の関係で自分の理想通りにはならないことを知っていました」

それならと辿り着いた答えが建て替えでした。

「定年退職してからの何十年という生活を、妻に不便をかけながら、家に合わせて我慢をしながら生きていくのかと考えた時に、それはできないと思いました。人生の多くを家で過ごすわけですから。だから思い切った。結果的に大正解でしたね」

地熱が生み出した温度差バリアフリー

キッチン

建て替えを決めてからは早かったといいます。実はご主人さまは一級建築士の資格を持っていて、元々は工業高校の建築科で教鞭をとっていました。

「まず見に行ったのがユニバーサルホームのモデルハウス。床下がなく砂利層やコンクリートが充填してある『すご基礎』を知って、あっこれは凄いぞとすぐに分かりました。地中の温度は一年を通して15℃から25℃を保っています。冬ならこの温度を、温まったら冷めにくいコンクリートなどに蓄えて床暖房として利用する。夏はその反対。つまり、冬は暖かく、夏はひんやり。理にかなったシステムに思わず感心してしまいました」

どこにいても暖かい一階全面床暖房

以前は日の当たる場所を探してじっとしていたという奥さま。一階全面床暖房にしてからはどこにいても暖かいと、その効果を実感しています。

「これは温度差のバリアフリーだと思いました。妻は暖かい場所にいるしかなかった。つまり、妻には目には見えないバリアがありました。今は家中、リビングもキッチンもトイレも暖かい。極端にいえば冬でもTシャツでいられるぐらいなので、光熱費も3分の2ぐらいになったんです」

奥さまも「去年の冬にエアコンを使ったのは3、4回ぐらい」と笑みをこぼします。

何でも言える信頼関係があったから理想の家をつくれた

四季を通じて快適な空間が実現

四季を通じて快適な空間が実現したのは気密性の高さも関係しているといいます。

「外壁がALCという軽量気泡コンクリートで、外壁と内壁の間には樹脂を発泡させた硬質ウレタンフォームが入っています。どちらも気泡を含むので断熱効果がバツグン。すご基礎のコンクリートで溜めた熱を逃さない構造になっています」

気密性が高いがゆえに結露もほとんど見られないそうです。

「結露は冷えた窓ガラスにエアコンなどの暖かい空気があたって極端な温度差が生まれることで発生します。その点、床暖房なら直接、窓に暖かい風があたることはないですし、熱が伝わりづらい樹脂サッシも使っているので結露がほぼ発生せず、家を傷めることもありません」

便利だと感じているトイレや浴室の広さ

建て替えを決めてからトントン拍子でことが進んだのは「担当を信頼していたから」とその理由を語ります。

「私もね、建築をかじっていたから。これはこう、あれはこうと、思うことはどんどん言わせてもらったんです」と話すご主人さまに「そしたらやってくれるのよ。担当の方が良い人だから」と奥さま。「やかましかったと思います」とご主人さまは苦笑しますが、実現したいことや不安に思っていることなど、何でも言える関係が築かれていたからこそ、理想の家ができたといいます。

中でも便利だと感じているのがトイレや浴室の広さ。これはメーターモジュールで設計されました。

「一般的な尺モジュールよりも一辺が9cm長いメーターモジュールで図面を引いているので、トイレや風呂場だけでなく部屋も階段も、全てに広がりが生まれます。将来的に車椅子になったときも、広いので取り回しがしやすいというのも大きな利点です」

幸せなセカンドライフのために

S様ご夫婦

「昔のように無理がきく年齢ではありませんから、以前のような家に住んで寒さにも不便にも耐えていたら、おそらくどこかにガタが来ていたでしょう。今の快適な家は健康寿命を伸ばしてくれる、そう実感しています」

「旅行が好きなんです」と奥さま。だからこそ、健康でいられる時間が大切だといいます。

S様ご夫婦お手元

「老後の不安は誰にでもありますから、私も少しでもお金を持っておきたいという気持ちがありました。しかし、そのために我慢をし続けても、家が古くなれば、あそこがダメになった、ここがダメになったと、結局お金がかかってしまう。ならば、建て替えてしまおうと決めた結果、手に入れられたのが今の心豊かな暮らしです。中でも床暖房は本当に心地いい。この体感はモデルルームなどで試してみないと分からないと思いますが、試したら一度でその良さが分かると思います」

奥さまは建て替えた喜びをこう話してくれました。

「家が新しくなって、前よりも孫が来てくれるようになりました。広くなった家を走り回って遊んでくれるんです。それが何より嬉しいんです」